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【北海道中富良野町】「食と宿」の体験拠点を目指す「JALオーベルジュ富良野」が2026年12月開業予定

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(左から)「Le Musée」谷章太郎氏、石井誠氏、日本航空 林浩一氏、小松田町長 小松田清氏、日動 前川大輔氏

北海道札幌市の日動は、JAL(日本航空)とタッグを組み、北海道中富良野町の北星山森林公園エリアに、地域共創を目的とした宿泊施設付きレストラン「JALオーベルジュ富良野」を2026年12月に開業を予定している。それに伴い12月1日(月)に、日動と中富良野町・JALが共同記者会見を行った。

地域の食や資源が融合した“新たな食と宿の体験拠点”

JALオーベルジュ富良野とその周辺の地図

「JALオーベルジュ富良野」の事業は、2023年7月締結のJALと中富良野町の連携協定に基づくもので、JALが目指す「移動を通じた人と地域のつながりの創出」と、日動の「地域密着型開発・運営ノウハウ」を掛け合わせている。

中富良野町のラベンダー畑の様子

今後は観光振興や地場産業の活性化、次世代の人材育成、環境負荷軽減といった地域課題の解決につながる地方創生のモデルケースとして、観光や雇用創出など新たな価値の提供を目指す。

JALが自社ブランドのオーベルジュ事業を展開するのは初めてで、「JALオーベルジュ富良野」は全国展開の第一弾として、地域の食や資源を融合し“新たな食と宿の体験拠点”として魅力を発信する。

地元食材の特別メニューや地元木材の家具などが魅力

外観完成予想図

「JALオーベルジュ富良野」は、自然や文化に調和した設計の全10室を備える。部屋は平方50㎡以上の広さで、ミニキッチン付きだ。

館内完成予想図

地元木材を使った家具、バイオマス製品を利用した客室アメニティなども設置される予定。

提供料理イメージ

また、美しい自然環境を背景に地元の食材やワインを使用した特別メニューを提供。

「Le Musée」石井誠オーナーシェフ

「Le Musée」谷章太郎シェフ

オープンキッチンスタイルで、ミシュラン一つ星シェフ・石井誠氏(Le Musée)が監修し、富良野市出身の谷章太郎シェフが料理を担当する。

プロジェクトの狙いとして、新たな人流の創出による関係人口の拡大や、地域経済の活性化と雇用の創出を掲げる。さらに、未来を担う若手人材の育成機会の創出も目指している。

今後は、中富良野町に続く第二の拠点として仁木町でのプロジェクトを推進するという。北海道の多様な地域特性を活かし、その土地の旬の食材を活かした本格的な料理を食べられながら滞在できる「オーベルジュモデル」の確立を目標としている。

通過型の観光から滞在地としての観光へ

記者会見では「JALオーベルジュ富良野」の開業にあたり、関係者はそれぞれ次のようにコメントをしている(いずれも一部抜粋)。

中富良野町の小松田清町長「多くの観光客は、美味しいものを楽しんで体験も満喫した後は宿泊せずに次の地へ向かう、いわゆる『通過型観光』で中富良野を訪れていることが課題でもありました。今回のプロジェクトは、単なる宿泊施設の建設ではありません。中富良野が持つ宝を活かし、新たな地方創生を生み出すプロジェクトです。この挑戦が町の未来をより豊かに切り拓くと信じています」

日本航空の林浩一執行役員・北海道支社長「私たちが目指すのは『旅の途中で立ち寄る宿』ではなく、その土地ならではの食や調理法、体験を求めて“わざわざ訪れたくなる滞在地”です。中富良野を“通過点”の観光地ではなく、ここでしか味わえない食を求めて訪れたくなる“滞在地” として認識していただき、『JALオーベルジュ富良野』をまた来たくなる特別な空間にしたいと思っています」

日動の前川大輔代表取締役「これまでは『滞在』をキーワードにホテル事業を展開してきましたが、その“滞在の価値づくり”の視点で、JALさんと強いつながりを感じました。『JALオーベルジュ富良野』が、町の魅力をさらに引き出し、訪れる方の“特別な滞在体験”につながる施設になるよう、全力で取り組んでまいります」

「Le Musée」オーナーシェフの石井誠氏「オファーをいただいたときから考えて行き着いたテーマが『時間と場所』でした。私は特に『いつ』『どこで』『何を』食べたのか、その記憶に結びつく料理を大切にしています。『JALオーベルジュ富良野』が、季節を味わいに訪れる“理由そのもの”になるよう、料理を通してこの土地の魅力を最大限に引き出していきたいと思います」

「Le Musée」シェフの谷章太郎氏「中富良野の食材は、季節ごとに表情が大きく変わり、土地そのものを映すような力があります。針葉樹の環境で育つキノコや薪火で香りを深められる地元木材、豊かな乳製品、季節が運んでくるジビエなど、ここでしか味わえない“素材の個性”が非常に強い地域です。石井シェフが大切にしている『時間と場所』というテーマを受け継ぎながら、地元で育った料理人として中富良野の魅力を最大限に活かし、ここでしか出会えない一皿をお届けできるよう、精一杯努めてまいります」

中富良野ならではの魅力が詰まった「JALオーベルジュ富良野」の開業を心待ちにしたい。

■JALオーベルジュ富良野
住所:北海道空知郡中富良野町 北星山森林公園エリア
開業予定時期:2026年12月

(淺野 陽介)

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